スピリチュアルなのか?サイエンスなのか?

「地質学バカ」な作業療法士の小口です。

新型コロナウイルスの流行も、あと少しでしょうか? 気を抜かずに頑張って乗り切りましょう。

 

この度、長野県木曽振興局の「御嶽山火山マイスター」に認定されました!

今年は上高地と共に、御嶽山のご案内もしていきますよ!!(いよいよ、本職が何か分からなくなってきました・・)

今回も、誕生石のお話で、少しでも皆様の「癒し」になれば幸いです。

 

 

5月の代表的な誕生石は「エメラルド」と「翡翠」です!!

今回は、翡翠のお話です。

翡翠は古代の中国や中南米でも珍重されていました。

 

ふつう「ヒスイ」と呼んでいる石は「硬玉(ヒスイ輝石)」と「軟玉(透閃石)」が混同されています。両者は全く別の鉱物ですが、見た目では区別がつきにくいので、どちらも「翡翠」と呼ばれています。

価格は「硬玉(ヒスイ輝石)」が圧倒的に高価です。

今回のお話は「硬玉(ヒスイ輝石)」の方です。

 

 

 

翡翠は「緑色」と思われがちですが、純粋な「ヒスイ輝石」という鉱物は「白色」です。

そこにクロムや鉄などが微量に混合し緑色に発色します。混合物によって紫や黄や黒等もあります。

古代アステカ人が腹痛の時に翡翠を腹部に当てていたのを、征服者のスペイン人が見て「腎臓の特効薬」と思い込み、この石に、スペイン語の「腎臓(hijade)」を当てたのが、翡翠の英名(jadeite)の由来と言われています。

 

 

古くから世界各地で「奇跡の石」や「魔法の石」と言われ、「豊穣・生命・再生」の象徴で、病気やケガなどを未然に防いでくれるとされています。

また、その色合いからも「愛や慈しみ」、「叡智と安定」を与え、マイナスなエネルギーからその人を守護してくれるらしいです。

 

日本では、縄文時代頃から勾玉として加工されてきました。

が、ヒスイ輝石は高度7前後と非常に硬く、普通の電動カッターの刃では切断できません。当時、どの様に加工していたのか?

恐るべし、縄文人!

 

 

さて、翡翠といえば「新潟県の糸魚川」。

海水浴のついでに翡翠でも拾って、一儲けしよう・・・とお考えの皆様へ。

確かに糸魚川の海岸には翡翠が混ざっています。

 

が、本物の翡翠原石を見つけられる確率は、「10,000個の石を拾って本物が1つ」 と言われています。

やはり、ロマンですね。

一攫千金など狙わず、名物の「タラ汁」を食べて、気持ち良い海岸でリフレッシュしてきましょう~!

(コロナの流行が終わったらにして下さいね)

 

 

ちなみに、写真に写っている緑色の石は、糸魚川の海岸で拾える「騙された!翡翠じゃない石たち」です。

ほとんど値段が付かない、ただの石コロですが、これらも研磨すればとてもキレイですので、邪険にしないで下さいね。(左から、含ニッケル珪岩、蛇紋岩、石英、ネフライト、ロディン石)。

 

観光自粛で、まだまだ、お山の仕事がありません。

気を抜かずに「うがい」「手洗い」、最後は、奇跡(輝石?)を念じて・・・。